公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)総合資格認定校 アロマライセンスカレッジ

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VOL.96 イタリア大富豪のお嬢様カトリーヌ

コラム

香りの文化は、近世ヨーロッパのルネサンス期にさらに広がりを見せます。

ルネッサンスとは、ギリシャ・ローマの古典文化の復興を目指して起った文化運動のこと。

14世紀にイタリアではじまり、その後、西欧全体に広まりました。

 

香りの文化の広がりは、このルネサンス期のイタリアとフランスの縁組みと深く関係しています。

 

その主要人物が『カトリーヌ・ド・メディシス(メディチ)』

イタリアの大富豪出身のカトリーヌが、1533年、フランスのアンリ2世にお輿入れをしたことからイタリアとフランスの縁がつむがれました。

 

15世紀末のイタリアといえば、ルネサンス絶頂期。

芸術をはじめ、文化、ファッションなどあらゆる面でヨーロッパの最先端をいく国でした。

一方フランスはというと、イタリアに比べたらまだまだ「野蛮な国」だったようです。

街中には糞尿のにおいがたちこめ、食事も手づかみで……という状態だったそう。

いまでこそフランスといえば、マナーの国、エレガントな国、お菓子の国、高尚な文化の国……というイメージがありますが、それも、このカトリーヌがフランスにお嫁入りしたことがきっかけとなってもたらされたみたいなのです。

 

 

フォーク&ナイフを使って食べることや、お菓子のマカロン、アイスクリーム、横座りの乗馬方法などの文化を、カトリーヌ妃がフランスにもたらしたと言われています。

 

また、カトリーヌ妃がイタリアから連れて来たのが調香師のレナード・ビアンコ。

これをきっかけとしてフランスに香りの文化が伝わり、南フランスのグラースを香料栽培地として栄えさせました。

 

カトリーヌ妃がフランスにお輿入れしなかったら、もしかしたら香りの文化は現在とずいぶん異なったものになったかもしれませんね。

 

(島みるを)

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